合宿免許は安く早く免許が取れるので人気ですが、そんな合宿免許でも落とし穴があります。
それは合宿の『延長・延泊』です。
その名の通り、合宿がスケジュールの期間を超えて延長してしまうことですが、実際にどんなことが起きるのでしょうか。
本記事では、合宿免許の延長・延泊について解説していきますので、合宿免許に興味がある、行く予定がある方、または合宿免許の延長・延泊に不安があるという方は是非参考にしてみてください。
合宿免許で延長・延泊になったらどうなるの?
もし合宿免許で延長・延泊になってしまったらどうなってしまうのでしょうか。
具体的に知っておきたいのは「卒業予定が延びる」「延びた分追加費用がかかる」の2点です。
卒業予定が延びる
合宿免許はあらかじめスケジュールが決められています。
教習は毎回同じことをやるのではなく、この時間はクランク、この時間は坂道発進、とコマごとに教習項目が決まっています。
決められた教習をクリアできなければ先に進むことが出来ず、クリアできるまで同じ教習を受けなければいけません。
教習のスケジュールは決められているので、もしNGになってしまった場合、それだけ遅延が発生してしまいます。
通常の教習の遅れは頑張れば取り戻せますが、仮免試験や卒業検定で失敗してしまうと大きな遅れになります。
何故なら、仮免試験や卒業検定は実施される曜日が決められているからです。
例えば、日・火・木に仮免試験を実施している教習所だと、火曜日の受験に失敗したら、次に実施される木曜日まで待たなくてはいけません。
2~3日ロスしてしまうので、全体のスケジュールも押されて、結果的に卒業予定日が延びてしまいます。
延びた分追加費用がかかる
もし技能教習に合格できなかった場合、次も同じ教習を受けなくてはいけません。
合宿免許は最初にまとめて料金を払っているのでわかりにくいですが、本来は1教習ごとに料金がかかっています。
再度同じ教習を受けないといけないということは、その分料金を支払わなくてはいけません。
また、検定に落ちれば検定料金がかかりますし、宿泊費も追加で宿泊する分かかります。
教習所によって金額は異なってきますが、追加講習費は1時限あたり4,000~7,000円、修了検定・卒業検定は1回あたり5,000~8,000円、仮免学科試験は1回あたり1,700円が相場です。
最大どれくらい延長・延泊になるの?
合宿免許の最長期間は1ヵ月です。
しかし、実際のところ、合宿免許も通学免許も9ヶ月以内に卒業できれば問題ありません。
料金などの問題上、最大1ヵ月が限度であるとされています。
しかし教習所によって対応は様々で、1~3日なら続けて延泊させてくれるところがほとんどですが、4日以上の延長になると、一時帰宅して再入校手続きが必要になる教習所もあります。
また、1ヵ月以上延長する見込みの場合、自宅近くの教習所に転校するのが一般的です。
延長する確率は10%!10人に1人の確率
ここまで読んで「もし延長してしまったらどうしよう!?通学の方がいいのかな…?」と思った方もいるかもしれません。
ですが、実際に延長する人は10%と低く、10人に1人という確率です。
延長する人はほとんどいないので、あまり不安に思う必要はありません。
また、延長の最大は1ヵ月ですが、ほとんどの方が2~3日程度の延長で無事卒業しているので安心してください。
どういった理由で合宿免許の延長・延泊をしちゃうの?
では、実際に延長してしまった人はどんな理由があったのでしょうか。
実際に、よくある延長の原因をご紹介します。
よくある延長・延泊の原因1:仮免学科試験が不合格
仮免許とは公道に出て教習するために必要なものです。
仮免許試験に合格できなければいつまでたっても本物の道路に出ることはできません。
この仮免学科試験は試験の曜日が決まっているため、不合格になったらまた次の試験の曜日まで待たないといけないので、1~2日足止めされてしまいます。
学科試験の内容は学科教習を受けていれば身に付くものではありません。
意外と引っかけ問題が多いので、何度も復習しなくてはいけません。
合宿免許はスケジュールがパンパンと思われがちですが、1日に3時間以上は空き時間が用意されています。
この時間を使って自主学習しておきましょう。
よくある延長・延泊の原因2:技能教習や検定で失敗
技能教習とは実際に車に乗って教習を受けることです。
1コマごとにやることが決められているのですが、教官の判断によってハンコが貰えないことがあります。
もちろん運転技術が身についてなければ合格できません。
1コマはたった50分しかないので、教官のいうことにしっかり耳を傾けて指示通りに運転しましょう。
また、普段からわからないことはどんどん教官に質問しておきましょう。
分からないことをそのままにして検定に落ちてはもったいないですから、貴重な50分を有効活用しましょう。
よくある延長・延泊の原因3:寝坊や素行が悪くて技能が受けられない
これはとても残念なケースですが、寝坊してしまって教習を受けられなかった人もいるようです。
合宿だと普段と異なる環境で、緊張して眠れないこともあるかもしれません。
また、友達と来ていてハメを外して朝方まで起きていた、なんてこともあるかもしれませんね。
楽しいことはいいことですが、合宿免許がメインなので、朝しっかり起きられるような生活習慣を送っておきましょう。
素行が悪いケースも、せっかくお金を払って教習に来ているのですから、その辺はわきまえておきましょうね。
なかには教官と口論になった方もいるようです。
気持ちはわかりますが、その場はグッとこらえて、受付などで相談してみると良いでしょう。
よくある延長・延泊の原因4:体調不良
体調不良で教習や検定が受けられないのはとても悔しいですね。
ですが、慣れない土地で知らない人と共同生活するのは意外とストレスがかかります。
体も弱りがちになるので、風邪をひかないように十分注意しましょう。
食事・睡眠をしっかりとって、普段から規則正しい生活を送ることを心がけてくださいね。
延長・延泊しないための対策は?
低確率ではありますが、一応合宿免許を延長・延泊しないために対策はしておきましょう
対策1:せっかくの教習!前のめりに受けよう!
せっかくお金を払って教習を受けているのですから、1コマ1コマを大切に受けましょう。
たった50分を真剣に受けるか受けないかで検定の合格率は変わってきます。
真剣に受けると言っても、ただ集中するのではなく、教官の指導を的確に行っているか注意してみましょう。
教官はプロですから、指導にも意味があります。
不明なことがあれば遠慮なく教官に聞いて教えてもらうことが大切です。
空き時間は自主学習しよう!
合宿免許はスケジュールが詰め込まれていて忙しいと思われがちですが、1日に3時間以上は空き時間があります。
こうした空き時間を無駄にしないために自主学習をしておきましょう。
教習所によっては自習室もありますし、今はスマホから学習できるシステムが用意されているところもあります。
有効活用して合格率を上げていきましょう!
対策3:体調・生活管理はしっかり!
慣れない合宿生活で一番大切なのが体調管理です。
体調を崩してしまうと教習が受けられない他、挑戦する前から検定も不合格になってしまいます。
慣れない環境でストレスが溜まりやすいですから、何か息抜きできることを見つけておくと良いですよ。
また、3食きちんと取る事、十分な睡眠も必要です。
規則正しい生活を心がけましょう。
また昨今の情勢から、パンデミックが完全に収まっていない中での合宿免許なので、教習中の車内が密室にならないよう換気をしたり、消毒もこまめに行うなど、対策の気を抜かないよう気をつけましょう。
追加料金がかからない合宿免許のプランに入っておくと安心!
これまで、合宿免許の延長・延泊について説明してきました。
教習所によっては延長・延泊時に追加費用がかからない「安心プラン」というものがあります。
価格はその分割高ですが、もし延泊や延長が心配なら、万が一に備えてこうしたプランに申し込むのもおすすめです。
安心プランが無くても、今回ご紹介した対策を取っていれば、ほとんどの方がストレートで卒業できると思います。
あまり肩ひじ張らずに、リラックスして教習に臨むことも大切な心構えの一つです。
また、もし延長になってしまっても、落ち込みすぎず、次の合格を目指して前向きな気持ちで頑張りましょう!