合宿免許は2週間近く自宅を離れて、教習所の合宿所で生活しながら免許を目指します。
どうしても自宅に帰らなくてはならない用事がある場合はどうしたら良いでしょうか。
今回は合宿免許の一時帰宅について解説します。
合宿免許に参加中の一時帰宅は原則できない
教習所のほとんどが、合宿免許に参加中の一時帰宅を認めていません。
なぜなら、入校時に全ての日程が組まれており、変更することができないからです。
合宿は何人かの教習生と一緒に始められます。
全ての人が一緒に学科教習を受けるため、一人のために学科教習の予定を変更するというのは不可能です。
また、技能教習は1日に受けられる時間が決まっているので(第一段階は1日2時間、第二段階は1日3時間)、休みの分を取り戻そうと思ってもすぐに挽回できません。
入校時に決められた予定通りに教習が進まないと、卒業予定日から何日も経ってしまい、2週間で卒業できるというメリットも無くなってしまいます。
決められた日程の都合上、教習所は合宿免許の一時帰宅を認めていません。
ただし、一時帰宅が認められることも!そのケースとは
ケースによっては一時帰宅が認められることもあります。
一時帰宅が認められているのは、以下のようなケースです。
ケース1:教習期間が年末年始をまたぐ場合
大体の教習所は12/29~12/30から1/3~1/4まで休みです。
合宿免許も休みになるため一時帰宅が認められます。
教習所の都合によるので交通費を支給してくれる教習所もあります。
年末年始期間中に合宿免許を申し込むと途中で帰宅できるので、2週間休みなしで教習を受けるよりも気持ち的にゆっくりできるでしょう。
ただし、その分入校から卒業までの日数は余分にかかるので注意が必要です。
また、年末年始は帰宅しないという選択肢を選ぶこともできます。
合宿所に滞在はできますが、教習所と合宿所は休みになるので、教習を受けたり食事を作ってもらったりすることはできなくなります。
食事は近くの飲食店やコンビニを利用しましょう。
ケース2:申し込み時点で申請している場合
合宿免許を申し込む時点で、帰宅しなければならない理由を申請している場合は、一時帰宅が認められます。
例えば、結婚式、法事、卒業式、内定式など、やむを得ない事情の場合です。
申し込み時点でわかっていれば日程に組み込むことが可能になるので、できるだけ早く相談しましょう。
合宿免許が始まってから申し込んだり、繁忙期に申請したりすると認めてもらえないことがあるので、事前に確認しておくことが必要です。
やむを得ない事情で事前に申請して一時帰宅する場合は教習生側の都合になるので、交通費は支給されません。
また、教習日数も帰宅した日数分以上延びることも念頭に置いておきましょう。
ケース3:仮免試験に3回落ちた場合
どこの教習所も一律して、仮免試験に3回落ちた場合、強制一時帰宅になります。
一時帰宅をして、地元の運転免許試験場仮免を取得してから再入校する形になります。
地元の運転免許試験場で仮免を取得する場合には、自動車教習所の証明書、写真、身分証明書、住民票が必要です。
仮免試験の合格率は8割程度ですので、3回落ちることはなかなかありません。
もし落ちてしまっても、諦めずに合格し、合宿生活に戻れるように頑張りましょう。
ケース4:一時帰宅を認めている合宿免許に参加している場合
自動車教習所によっては一時帰宅を認めている合宿免許があります。
仕事や学校で忙しく、まとまった休みがなかなか取れない方に向けて、一時帰宅を認めているプランを用意している教習所もあります。
もし卒業式や内定式があってまとまった休みが取れない方も、一時帰宅を認めているプランに申し込めば、一時帰宅をしつつ教習所を卒業することが可能です。
先に帰宅したい日程が決まっているなら、こうしたプランから優先的に探すと良いでしょう。
急用や体調不良で合宿が続けられない場合はどうなるの?
もし、急用や急病で合宿が続けられなくなった場合は、次の対策を取る事になります。
【1】一時帰宅して参加可能になったら再入校する
急病や急用で自宅に帰らなくてはならなくなった場合、一旦帰って参加可能になったら再入校することができます。
再入校に限りませんが、時間が経ってしまっている場合は次の条件に気をつけなくてはなりません。
- 教習初日から9ヶ月以内にみきわめに合格する必要がある
- みきわめに合格後、3ヶ月以内に卒業検定に合格する必要がある
- 修了検定に合格後、3ヶ月以内に仮免学科試験に合格し、仮免許証を取得する必要がある。
- 仮免許証の有効期限は6か月以内。
期間が空いてしまっても、合宿免許の期間は2週間と変わらないので、まとまった休みが取れずに再入校を諦める方が多いです。
【2】転校する
地元の教習所に転校手続きをして、通学で免許を目指す方法もあります。
時間はかかってしまいますが、地元でコツコツ免許を目指すことができるので、心に余裕を持って教習を受けられます。
最初の学科教習を受けてから卒業するまでは9ヶ月以内と決まっており、転校後も期限は引き継がれます。
休んでしまった期間を考慮して、期限内に卒業できる日程を組みましょう。
【3】宿舎で何日か休んでから復帰する(体調不良の場合)
体調不良の場合、1~2日休めば体調が回復しそうな時があるのではないでしょうか。
宿舎で何日か休めば復帰する場合、卒業予定日は伸びてしまいますが、延泊という形で合宿免許を続けることができます。
延泊料金はかかってしまいますが、プランによっては延泊料金が保証されている場合もあります。
不安な場合は最初から保証プランに入っておくと安心です。
インフルエンザなど他人にうつしてしまう可能性が高い病気の場合は、いったん自宅に帰らなくてはなりませんが、軽い風邪や頭痛、腹痛などの場合、常備薬でなんとかなることもあります。
持ち物に常備薬を用意しておくと良いでしょう。
合宿免許で一時帰宅する際の注意点
合宿免許で一時帰宅する際の注意点をご紹介します。
注意点1:延泊分の追加料金が発生する
一時帰宅した場合、卒業予定日が延びてしまうため、延泊料金が発生してしまいます。
一日あたりの延泊料金の相場は2,000~10,000円ほどで、部屋タイプや食事タイプ・シーズンなどによって大きく料金が変わってきます。
自宅に帰る予定がある場合は、料金が通常よりかかってくるというのは注意しましょう。
注意点2:一時帰宅にかかる交通費は基本的に自己負担になる
年末年始の一時帰宅は教習所側の都合なので交通費は支給されますが、その他の都合の場合は自己都合によるので交通費は自己負担となります。
合宿免許の参加条件は、住民票のある都道府県と別の都道府県であることが多いので、それだけ交通費は高くなります。
行って戻ってくるだけでも大きな出費になるので注意が必要です。
注意点3:教習期限が過ぎるとこれまでの教習が無効になる
最初の学科教習を受けてから卒業するまでは9ヶ月以内と決まっています。
もし期限を過ぎてしまうと、今までの教習は無効になってしまうので要注意です。
一旦帰ってからまた再入校する場合、地元の教習所に転校する場合、いずれの場合も期限は変わらないので、期限内に卒業できる日程を組みましょう。
やむを得ず一時帰宅する場合は再入校時期に注意しよう!
合宿免許の一時帰宅についてご紹介してきました。
教習は9ヶ月以内という決まりがあるので、再入校する場合は時期に注意しましょう。
9ヶ月以内に再入校しても、卒業できなければ意味がないので、余裕を持って再入校することが大切です。
まとまった休みが取れなければ、地元の教習所に転校するという選択肢もあることも覚えておきましょう。