教習所の卒業検定とは?内容や合格率を解説

コラム集~免許取得のヒント~

自動車教習所の卒業検定とは、その名の通り、卒業のための検定のことです。

しかし、実際に何をやるのか、合格率はどのくらいなのか、ご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は卒業検定について内容や合格率、合格するためのコツについて解説していきます。

卒業検定ってなに?

卒業検定とは、教習所を卒業する際に必要になる技能試験のことです。

卒業検定に合格することで、運転免許センターでの技能試験は免除されるので、学科試験だけ合格すれば免許を取得できるようになります。

検定に合格後に発行される「卒業証明書」を貰ってから1年以内に免許センターの試験を合格する必要があり、期間を過ぎた場合は再び教習所に通う必要があります。

だたし、運転免許センターの技能試験免除できるのは指定自動車教習所のみです。

届出自動車教習所では本試験を受ける必要があるので注意しましょう。

卒業検定の内容って?

卒業試験の内容は、検定員を助手席に乗せて指定されたルートを走ります

走るルートは教習所内と路上を走りますが、事前にルートは教えてもらえるので地図で確認しておきましょう。

万が一ルートを間違えても検定内容には関りありませんので、検定員の指示に従いましょう。

検定の時間は約30分間で、5~10分は教習所内を、20~25分間は路上を走ります。

検定時は検定員の他に、同じ検定を受ける教習生を後部座席に乗せて走行します。

自分の番が終わっても次の人の番があるので、今度は後部座席に座って検定が終わるのを待ちましょう。

検定は30分間ありますが、不合格になった場合は即座に中止になります。

卒業検定の採点方式は?

卒業検定は100点から始まる減点方式で採点されます。

70点を下回った時点で不合格になり、その時点で卒業検定は中止になります。

採点は規定によって細かく分かれています。

例えば、「安全措置不適」という項目では、半ドアのまま走行した場合は-5点、シートベルトを着用しないまま走行した場合は-10点、といった具合です。

主な減点対象を下記に記します。

5点減点 半ドア、正しくない姿勢、発進合図をしない、変更合図をしない
10点減点 シートベルトを着用しない、エンスト(路上)、速度が遅すぎる場合、安全不確認
20点減点 速度出し過ぎ、路側帯進入、みだりな進路変更、徐行違反
危険行為(試験中止)エンスト4回、一時不停止、信号無視、踏切不停止

警視庁から出ている「運転免許技能試験に係る採点基準の運用の標準について」には減点の詳細が明記されています。

卒業検定の合格率は?

警視庁から発表されている「運転免許統計」では、令和4年の運転免許試験の合格者は78.7%でした。

令和元年は75.1%だったのに対し3%以上上昇しています。

仮免試験の合格率は80.3%である一方、卒業検定の合格率は若干低くなっています。

合格者の推移を見てみると、大体卒業検定の合格率は7割、仮免試験の合格率は8割であることがわかりました。

卒業検定の合格率は7割と高い水準ですが、仮免許に比べると難しい試験であることがわかります。

卒業検定に合格するコツを教えて!

卒業検定に向けて知っておきたい、合格するコツをご紹介します。

以下の事に注意して卒業検定に挑んでみてください。

1.苦手を克服しておく

卒業検定までに苦手な運転は克服しておいた方がいいでしょう。

教習中に質問することが運転技術を磨くには一番大事です。

普段の教習からどんどん質問して、苦手を克服するにはどう運転すればいいのか確認し、苦手を克服していきましょう。

また運転していないときもイメージトレーニングしておくと良いでしょう。

卒業検定で走る予定の道を思い浮かべてシミュレーションしておくことも効果的です。

当日に緊張しないためにも、事前にできる限り対策しておくことが大切です。

2.過度な緊張を和らげる

卒業検定は普段と異なる緊張感のある中で運転を行います。

「ミスできない」という気持ちが高まって失敗してしまうということもあり得ます。

適度な緊張は刺激になりますが、緊張しすぎて失敗してしまうのでは元も子もありません。

できる限りリラックスして、普段の運転を心がけましょう。

また、前日も緊張して眠れないということがあるかもしれませんが、当日の体調が悪くなってしまっては意味がありません。

どんな試験も体調を整えることが大切になってきます。

当日になって体調不良で試験を受けられなかったというのは経験的にももったいないことです。

試験の前日は早めに寝るなど、試験には万全の体調で挑みましょう。

3.わかりやすい安全確認

検定では安全確認も採点項目に含まれますが、安全確認しているつもりでも検定員にはそうは見えないことがあります。

少しオーバーなリアクションをしておくと確実に安全確認しているのだな、とわかるので、大きめのアクションを心がけるのがおすすめです。

例えば目前だけで確認するのではなく、頭や顔を動かして安全確認するようにしましょう。

普段の教習で安全確認が出来ているのか指導員に確認しておくのも良いでしょう。

卒業検定を受ける際の注意点は?

卒業検定を受ける際に注意しておきたいことを解説します。

1.自分の運転技術を過信しすぎない

最初は不慣れな運転も、卒業検定を受けるころにはそれなりの自信を持っている人もいるでしょう。

しかし、慣れ始めたころが事故を起こしやすいとも言われています。

余裕を持ってリラックスすることは大事ですが、過度な過信は事故の元となります。

自分は初心者であることを自覚して検定に挑みましょう。

2.検定中は焦らない

検定に落ちてしまう人の大半が焦りによるものです。

「絶対に合格しなくてはならない」という焦りがミスを生み、またミスから焦りが生まれてきてしまいます。

70点を下回らなければ合格できるので、ちょっとミスしたくらいでは焦る必要はありません。

誰でも初めから完璧にできる人はいないので、リラックスしていきましょう。

落ち着いて安全運転を心がけよう!

卒業検定の内容、合格率、コツについてご紹介してきました。

卒業検定で確かめられるのは、これから一人で路上を走っても安全であるかどうかです。

検定だけ安全運転しても意味はなく、その後安全運転できるかどうかが大切です。

ですから、普段から安全運転を心がけていれば卒業検定も問題なく合格できます。

緊張してしまうと普段の実力を出せなくなってしまうので、落ち着いて、普段通りに安全運転を心がけましょう。

💡合宿免許では、最終日に卒業検定を行います。合宿免許の流れについては合宿免許のスケジュール例を参考にしてみてください。

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